金陵電機株式会社 分析営業部

VOICE200Ultra

マルチ反応リアルタイム質量分析計 SIFT-MS

Voice Ultra SIFT Syft シフト リアルタイム モニタリング

製品概要

化合物ライブラリを用いることで、クロマト分離を行わずに、気体中ターゲット化合物をCIイオン化により pptレベルでリアルタイムに定量することができます。
CIイオン化に使用するリージェントイオン(H3O+,NO+,O2+)は水とエアーから生成されますので安全かつ簡便です。
リージェントイオンは四重極により高速で切替されるので、1回の分析で3種のプロダクトイオン情報が得られます。
水分に強く、呼気中の香気成分の時間変化などもリアルタイム&ダイレクトにpptレベルで定量しながらモニタリングすることができます。

≪主要アプリケーション≫
・食品・飲料の香気モニタリング
・呼気中の香気・医学的なVOCの変化モニタリング
・ 環境中の有害物質・悪臭原因物質・VOCのリアルタイムモニタリング
・ セキュリティにかかわる危険物のモニタリングなど

SIFT-MSの原理

特長

  • リージェントイオン生成・選択(Reagent Ion Selection)

    サンプルはCI(Chemical Ionization)イオン化により非常にソフトにイオン化されるため、親イオンが生成しやすくなります。 CIイオン化に使われるリージェントイオン3種(H3O+,NO+,O2+)はマイクロ波により水と大気から生成され、四重極により選択されたリージェントイオンのみがフローチューブへ到達します。
    四重極によるリージェントイオンの切替は10ミリ秒程度で行われるため1度の分析で3種のリージェントイオンを用いることができます。

  • サンプルのイオン化(Analyte Ionisation)

    四重極を通過したリージェントイオンはキャリヤーガスによって運ばれます。電場による加速エネルギーを与えないため、サンプルをソフトにイオン化することができます。
    フローチューブ内の温度、圧力が正確に制御されているため化合物ごとの反応速度定数”k”はライブラリに登録して用いることができます。従って、ターゲット化合物ごとに標準物質で検量線を作成しなくとも定量することが可能です。
    水分子の付加されたプロダクトイオンもライブラリ登録されていますので、呼気、湯気の出てる飲料など湿度の高いサンプルもそのまま分析することが可能です。

  • 検出・定量(Analyte Quantitation)

    四重極のマス軸調整、質量ごとの感度調整などチューニングはSyft標準ガスで自動的に行われ、装置コントロールファクター(ICF)として保存されます。(右図γ)。

リージェントイオン プロトン移動 電荷移動 電荷移動解離 イオン会合 プロトン引き抜き
H3O+ M+1 - - M+19 -
NO+ - (M) (フラグメント) M+30 M-1
O2+ - M (フラグメント) - -
Proton transfer / プロトン移動 Dissociative charge transfer / 電荷移動解離
H3O+ + Analyte→Analyte.H+ + H2O
H3O+からH+が化合物へ移動するイオン化
H3O+で主要な反応。
O2+ + Analyte → Fragment++ Neutral fragment(s) + O2+
過剰なイオン化エネルギーにより、フラグメントを起こしてイオン化する反応。
Charge transfer / 電荷(電子)移動 Association / イオン会合
O2+ + Analyte → Analyte+ +  O2
NO+ + Analyte → Analyte+ + NO

O2+イオンが化合物から電子を奪うイオン化。 O2+で主要な反応。
時々、 NO+でも起こるモードでもある。
NO+ + Analyte + M → Analyte. NO+ + M
H3O+ + Analyte +M →Analyte. H3O+ + M

サンプルとM(キャリアガスのHe/N2、サンプル中のN2やO2)とリージェントイオンの3つが衝突することにより、過剰エネルギーを減少させ、サンプルとのコリジョンエネルギーを減少させるため、よりソフトにオン化。リージェントイオンが付加される反応。
Hydride abstraction / プロトン引き抜き  
NO+ + Analyte→ [Analyte-H]+ + HNO
リージェントイオンが化合物からプロトンを受け取り、分子イオンからプロトンが引き抜かれたイオンを生成する反応。
 

アセトンとプロパナールはどちらも同じm/z 58です。3種類のリージェントイオンH3O+、NO+、O2+でプロダクトイオンを比較してみましょう。
H3O+ではm/z 59で区別できませんが、NO+でイオン化するとアセトンはm/z 88、プロパナールはm/z 57 でそれぞれ干渉せずに定量できることが分かります。

製品仕様

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