誘電体バリア放電検出器
DBD検出器
誘電体バリア放電を利用したGC検出器です。
検出器へ供給するガスの変更だけで
アルゴンモード/ヘリウムモードに切換えできます。
製品概要
ヘリウムモード
ヘリウムプラズマを生成し、ネオンとヘリウム以外を全てイオン化して検出。
検出器1つで水素を含む無機ガス全般を同時に分析可能。
TCDより2ケタ高感度な検出器。
アルゴンモード
アルゴンプラズマにより、イオン化エネルギー11.5eV以下の化合物を検出。
C2以上の軽質炭化水素、メタナイザ不要でホルムアルデヒドやアンモニア硫化水素も検出。
特長
誘電体バリア放電とは
ガスに高電圧を印加することでガス中に絶縁破壊が起こり、一方の電極から他方の電極へ放電が発生。誘電体バリアの存在がコンデンサのように働き、放電で流れる電流の量を制限、放電はアークになる前に終息。
多数の不連続な放電が絶縁破壊電圧以上で電極表面間の各所で発生。60Hzの電源では120回/秒発生し、電極表面上で約20箇所の放電を発生させ、1秒当たりにすると数千の放電を生み出す。
誘電体バリア放電は発熱を伴わない為、電極の消耗が大幅に減少し電極の冷却の必要性がない。
以下誘電体バリア放電をDBD(Dielectric Barrier Discharge)と表記
DBD検出器の特長
・検出器へ供給するガスの変更だけでアルゴンモードとヘリウムモードに切替え可能
・フレームレスで安全
・メンテナンスフリー
・メタナイザー不要
・無機ガス(水素含む)に対してTCDより2ケタ高感度な検出器
ヘリウムモード
・無機ガスの分析
・水素、酸素、窒素、CO/CO2の同時分析
・フレームレスで安全
・イオン化の難しいガスの分析
アルゴンモード
・低濃度BTEX の分析
・ホルムアルデヒドの分析
・エチレンオキサイドの分析
・アルシンの分析
アプリケーション
ヘリウムモード
ヘリウムモードのダイナミックレンジ(H2,CO,CO2)
ヘリウムモード 無機ガス分析
アルゴンモード
硫化水素の重ね描きクロマトグラムと検量線
分析のヒント
食品の分析例
誘電体バリア放電検出器(DBD)のアルゴンモード分析のクロマトグラムを示します。
食品・素材の分析例
簡単に、硫化水素、アンモニア、ホルムアルデヒドを検出することができます。
アルゴンモード 低級炭化水素
DBD検出器のアルゴンモードはFIDと似た検出器です。低級炭化水素の標準ガスで比較してみます。
アルゴンモードとFIDの分析例
DBD検出器のアルゴンモードはFIDと似た検出器です。チューブ入り大蒜のヘッドスペース分析のクロマトグラムで比較してみます。
製品仕様
使用温度範囲 | 120~250℃ |
測定対象 | アルゴンモード:イオン化エネルギーが11.5eV以下の化合物 ヘリウムモード:ネオン以外全ての化合物 |
供給ガス | アルゴンモードの場合、アルゴン 純度99.999%以上 ヘリウムモードの場合、ヘリウム 純度99.999%以上 供給ガスの変更によりアルゴン/ヘリウムモード切り換え可能 |
ガス消費量 | アルゴンモードの最適値 アルゴン 2~ 8mL/min ヘリウムモードの最適値 ヘリウム 25~40mL/min |
電源 | プラズマ用電源ユニット 100V 20W以下 |
テクニカルインフォメーション
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