【アンリツニュース】アンリツとEMITE社、Wi-Fi 7の2x2 MIMO対応機器向けOTAテストソリューションを発表
2025/03/07
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、Over-The-Air(OTA)テスト[※]ソリューションのリーディングカンパニーであるEMITE Ingeniería SL(本社: スペイン、以下EMITE社)との協業により、最新の無線LAN規格であるIEEE 802.11be(Wi-Fi 7)機器向けの2x2 MIMO OTAテストソリューションの機能を強化したことをお知らせします。これにより、正確で再現性の高いOTAテストを実現し、MIMO対応機器のテスト効率向上に貢献します。
Wi-Fi 7は、従来のIEEE 802.11ax(Wi-Fi 6/6E)に続く次世代規格であり、従来の通信速度を大幅に超える高速通信を実現することを目的としています。この新しい規格は、4Kを超える超高解像度のビデオストリーミングや、最先端のAR/VR体験などの革新的なアプリケーションやサービスの実現において、重要な役割を果たします。
MIMO OTAテストでは、テストの再現性を確保するため、機器の通信以外で生じる電波の影響を抑える必要があります。これに対して、アンリツのワイヤレスコネクティビティテストセット(無線LAN用測定器)MT8862AとEMITE社のChamber(Anechoic ChamberおよびReverberation Chamber、写真はE-Series Reverberation Chamber)を組み合わせることで、テストの再現性を確保したソリューションを実現しました。このソリューションにより、MT8862AはWi-Fi 7デバイスの総合放射電力(TRP)や総合等方向受信感度(TIS)性能を再現性のあるOTAテスト環境で試験できます。
アンリツのMT8862Aは、IEEE 802.11aから11beまでの規格に準拠し、2.4 GHz帯、5 GHz帯、6 GHz帯やMIMOに対応したRF送受信特性測定器です。Chamberと組み合わせることでOTAテストに対応することができ、ネットワークモード(実動作状態)を用いることでDUTをテスト用に改造することなく、完成品の状態でテストをすることもできます。
EMITE社R&D部門のトップ、Miguel A. Garcia-Fernandez博士は次のように述べています。「両社の最先端の技術を融合した、このテストソリューションを発表できたことをうれしく思います。これにより、次世代無線機器を正確かつ再現性高く、包括的にテストすることができます。この取り組みは、当社が業界をリードするテストソリューションをお客さまに提供するという姿勢を表したものです」。
アンリツのエンジニアリング&テクノロジー ワイヤレスチームリーダーのMartin Varga氏は次のように述べています。「IEEE 802.11beなど最先端通信テストソリューションの先駆者であるアンリツは、常に業界をリードできるよう努めています。当社は、グローバルなリーディングカンパニーと協力してこれらのソリューションを提供できることを誇りに思います。今後も顧客満足度の向上を目指し、パートナー企業との協業を通じて、意欲的な挑戦を継続していきます」。
MT8862Aの詳細はこちら⇒https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/products/mt8862a
アンリツWebサイト(ニュースリリース)
アンリツとEMITE社、Wi-Fi 7の2x2 MIMO対応機器向けOTAテストソリューションを発表
https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/news/news-releases/2025/2025-03-07-jp01